「石垣島の住宅」ストリートビュー
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「石垣島の住宅」は現在民泊として運営されています。現地で民泊のお世話をして下さっている方が、作業の合間に外観と天井の現況写真を撮って送って下さいました。竣工から3年半の様子です。強烈な日差しと高い湿度に耐えて、いい感じでエイジングできているのではないかと思います。
コロナ禍で緊急事態宣言が出ている時期に工事が行われ、その後の観光業の厳しい状況を乗り越えて、この夏もフル稼働だったそうです。
その間石垣島を何度も襲った風速40m/s超級の台風も問題なく無事乗り越えてくれています。防風雨戸(木製戸袋内に収納されています)を付けておいて良かったです。
このまま年を重ね、ますます渋く枯れた外観になって、石垣島に馴染んでいって欲しいです。
(撮影:2024年08月28日)
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友人2人に「ロスコ・ルームを見て来い」と強く勧められ、ホンダS660のMT車を借りて川村記念美術館に行ってきました。ロスコ・ルームは画家マーク・ロスコの描いた7枚の連作壁画が展示されてる部屋です。ロスコはシーグラム・ビル(1958/設計:ミース・ファン・デル・ローエ+フィリップ・ジョンソン)内のレストランに展示するために壁画を描きましたが、レストランの雰囲気が気に入らず、一方的に契約を破棄したそうです。そして今、それらの絵画のうち7枚がこの部屋に展示されています。このロスコ・ルーム(設計:根本浩)はロスコがシーグラム壁画を描くために借りたスタジオの光を再現しているそうです。
駐車場がほぼ満車になる程の来館者数でしたが、1分程度、ロスコ・ルームに私ひとりだけの時間があり、ラッキーでした。
企画展示は西川勝人「静寂の響き」展が開催されていました。作家本人による会場構成が素晴らしかったです。
東京から車で行ってみて、美術館は「そこまでどうやって行くのか=どういう交通手段でどこを通ってそこまで辿り着かせるのか」のデザインも、とても重要な要素だと感じました。
この川村記念美術館は2025年1月下旬から休館するそうです。(加筆:駆け込みで来館者が増え、3月下旬からの休館に変更となりました)
S660(MT車)ですが、一般道ではミッドシップの凄さはイマイチ分かりませんでした…残念!渋滞気味で回転数とシフトタイミングの把握も上手くできなかったので、機会があれば峠道とかで乗ってみたいですね。ちなみに、ターボのブローオフ・バルブの音が聞こえる車を運転するのは初めての経験でした。車高の低いスポーツカーに乗るたびに思うのですが、ずっとトラックに囲まれて移動するのはなかなか辛いものがあります。視線の高いSUVが人気なのは頷けます。
(撮影:2024年9月20日)
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「桜が丘の住宅」の施主より、ダイニングのテーブルを新調したと写真を送って頂きました。
新しいテーブルのサイズは2200×1000だそうで、「テーブルが大きいと何だかゆったりと豊かな気持ちになりますね。あの時、有田さんが大きなテーブル勧めてくれた意味がわかりました」とメールには書いてありました。もう8年以上も前のことでよく覚えていませんが、この家には大きなテーブルが似合うだろうなと思って、そんなことを提案した気もしますw
ダイニング・テーブルというのは、その家族の在り方を現わすような気がして、住宅にとって大切なデザイン要素だと思っています。
古いテーブルは2階の子供リビングに移動し、「(子供の)読書と趣味の部屋になりました」とのことです(下の写真)。設計の意図通り使われていてい嬉しいです。
竣工から8年3ヶ月です。
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学生の頃散歩中に見つけ、道路から覗いたことはあったのですが、最近ギャラリーとして一般公開され初めて中に入りました。
挑戦的な部分と堅実な部分が共存した住宅でした。
構造的にはコンクリートの外殻の中に木造の床・壁を組み込んだ混構造で、有田事務所の「石垣島の住宅」と同じ考え方です。全てをコンクリートで造る場合と比べ省コスト・省スペースで、木造の温かみを併せ持つ空間を作ることができます。松川ボックスではコンクリート造と木造が接する部分の取り合いにも設計者の思想が現れているように思いました。
<松川ボックス年表>
1971年第1期工事:大小2つのボックス(北側主屋と南側離れ)が中庭を挟んで対面して建つ
1976年第2期工事:東側に建物が増築され、3棟で四角い中庭を囲む
1979年建築学会賞受賞
1991年第3期工事:離れが取り壊され、壁が曲面の建物が建てられる。中庭は変形となり、柵で2つに分割される
第2期工事後の3棟で四角い中庭を囲んで建つ状態はなかなか素敵だったのではないかと想像します。
今回公開されたのは、北側の主屋です。
(撮影:2024年2月29日)
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もう、極楽浄土です…
念願の豊島美術館。素晴らし過ぎる建築とインスタレーション(美術家:内藤礼)でした。
日本で一番お勧めの美術館は?と尋ねられたら、今までは「軽井沢千住博美術館」だと答えていましたが、これからは「豊島美術館です」と答えるかもしれません。どちらも西沢立衛氏の設計…どんだけ凄いねん!
内藤礼さんは広島の出身なのですね。なんだかちょっと嬉しいです。
美術館の案内の方に「どの時間帯が一番お好きですか?」と尋ねたところ、「閉館後の時間帯です」とのことでした。んー残念!体験できません!因みに、雨の日も雨粒が床に散らばって素敵なのだそうです。
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「幕張の家」の障子が、Houzz内の特集記事で紹介されたようです。
障子を使う場合、私は桟の割り付けやプロポーションを大切にしています。
https://www.houzz.jp/ideabooks/117717499/list
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15周年を迎え現在催されている「混沌と希望」展は展示内容も盛りだくさんでした。キース・ヘリングの生涯を辿るドキュメンタリー映画「ストリート・アート・ボーイ」(2020)を見て予習してから行くのも良いかもしれません。
今回は、ホンダのN-ONE RS(MT、2020年11月発売モデル)をレンタカーして行きました。乗り心地が良く、マニュアル・ミッション(6速!)が非常に扱いやすく、どの速度域からでも加速が充分、等々、動的性能の質の高さにビックリしました。3気筒なのに音も悪くない。(使い古された言い方ですが)軽自動車のレベルを超えています。リズム良くビュンビュン走る、日本の道路で楽しむにはピッタリのスポーツカーです。ホンダが本気を出しています。都内からこの美術館への行程はほとんどが高速道路です。RS(ロード・セーリング)を名乗るこの車の性能を満喫できます。(注:デザインについては色々思うところはありますw)
(撮影:2022年12月19日)
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子供部屋分割リフォームの完了検査に行って来ました。2分割すると4畳半になるということで、狭いのでは?と心配されていたようですが、娘さんたちは「思ったより広い!」と喜んでいらっしゃるとのことでした。良かったです。4畳半は入口の位置を工夫すると案外広く使えます。
写真は12月7日の午後2時ごろの影です。(2022年の冬至は12月22日)
「今までは冬でも半袖で過ごせた」とのことでしたが、南隣に新しく家が建ち、桜ヶ丘の住宅に影が落ちるようになりました。吹き抜けの高い位置に窓(冬なので格子が開けてありますね)を設けておいて良かったです。その窓から室内の奥まで太陽光が入っている様子が写真から分かります。室内がえらく暗く写っていますが、実際には照明のいらない充分な明るさを確保できていました。冬至間近でもこの状態ならなんとかなりそうです。
(撮影:2022年12月7日)
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引き渡しから6年半が経った桜ヶ丘の住宅の施主から「長女が中学生になったので、子供部屋を2分割して欲しい」との依頼があり伺いました。これまでは「子供部屋」は”寝室”として2人姉妹で一緒に使っていて、”勉強”は「子供リビング」に勉強机を2つ置いてしていたようです。設計時の想定通りです。将来分割ができるよう子供部屋には入口を2つ設けておきましたので、今回のリフォーム工事は間仕切り壁とエアコンの設置です。
ずっと空地だった南側隣地に住宅が建設中でした。奥様曰く「最初はがっかりしたのですが、プライバシーが守れしっとりとした良い雰囲気にむしろなりました」とのことでした。よかったです。隣の住宅の工事が始まってから鴨は来なくなったそうです。残念…
(撮影:2022年10月17日)
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箱根にあるポーラ美術館を見に行って来ました。
この美術館は車でアクセスするしかないのですが、緑のトンネルを抜ける箱根の峠道のドライブ〜ポーラ美術館〜建物周りに計画された遊歩道の散策までを含めて、この建築を体験する一連の物語が素晴らしく良くデザインされています。車でしか行けないこの山の中に美術館を建てようと思った決断も凄いし、建築の建ち方も素晴らしい。傾斜地にすり鉢状の穴をあけ、その中に免震構造で擁壁から縁を切った状態で建物が浮きながら埋め込まれている。よくこんな事しようと思ったなとクラクラします。恐ろしく大変な工事であり、同時に物凄くワクワクした工事だったろうと想像できます。なにしろ森の中にすり鉢状の擁壁を作るだけでも一大プロジェクトです。
建物の周りには森を散策する遊歩道がデザインされており、その道からはこの建物が山に"浮きながら埋まっている"状態も見ることができます。その様子を見れば建築にあまり詳しくない人にもおそらくこの建築の凄さが伝わるのではないかと思います。伝わるように建築も遊歩道もデザインされています。そこがこの建築の強さです。
とにかくかなりお金がかかった建築です。こういう建物は、ともすると高価な素材や凝ったディテールの方が目立ってしまって、肝心の建築の本質がピンボケになる場合もあると思いますが、この美術館はそういった事がなく、建築の狙いがビシっとかつ無理なく自然に伝わってきました。これは実は凄いことなんじゃないかと思います。このタイプの建築でお金の無駄使い感を感じさせないって多分凄く難しい。
今回はMTのMAZDAロードスター990Sをレンタカーして行きました。天気の良い日にMTのオープンカーで行くのがお薦めの美術館です。
(撮影:2022年9月27日)
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神奈川工科大学のKAIT広場を見学した。ひとことで言えば「凄まじい」。海外からでも見に(体感しに)来る価値は充分にある。KAIT工房も凄い建築だと思うが、それを軽々と飛び越えていた。いきなりKAIT工房という名作を創りながら更にそれを超えるものを創ることができる才能と精神力には感服させられる。KAIT工房はそのExtremeさを頭で理解する建築だが、KAIT広場のそれは身体で体感できる。確かに建築の内部に”地平線”的なるものが創り出されていた。このプロジェクトの計画案が発表された際に「こんなもの実現できるはずが無い」と思ってしまった自分が恥ずかしいし情けない。凡人と天才の差をまざまざと見せつけられた。
(撮影:2022年4月20日)
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すでに巷では若者のinstagram離れが進んでいるらしいですね。
タイミング悪すぎw
https://www.instagram.com/ya__archi/
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日本工学院専門学校で今担当している2年生前期授業では、住宅の設計を行います。学校からの「大学と差別化するため、より実務的な事を教えて欲しい」との要望により、間取りを考えるところから軸組模型を作るまでの演習ができるようプログラムを作りました。敷地・法的条件や仮想施主の要望などをまとめた課題文に沿って各学生がそれぞれ間取りを考え、柱・梁の位置を決め、寸法表から梁せいを求め、伏せ図・軸組図を作成しそれを元にS=1/30の軸組模型を作ります。
3時間15回の授業内で納まるように、「四角い平面で総二階とする」「切妻屋根とする」「ベランダではなくサンルームとする」「ロフトは作らない」等々、条件にはかなり制限をかけているのですが、それでも約30棟の様々なバリエーションの住宅が出来上がりました。二級建築士試験対策も視野に入れた、大学ではあまりやらないような専門学校らしい授業だと思います。
いくつか模型写真を載せてみます。それぞれ、違っているのが分かるでしょうか。
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